あたしは?

一歩  2007-05-08投稿
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嫌われたくない

キラワレタクナイ

あたしを見てほしい

アタシヲミテホシイ

あたしの頭の中はただそれだけでいっぱいだった。


あたしはあの時のまま、一歩も前に進んじゃいない。

あの時のように、頭によぎる。

『人を好きになるのは難しいけど、嫌いになるのは簡単。』


人を好きになるのが難しいなら、嫌いになるのは、もっと難しい…

嫌いにならなくてもいい、忘れて、もっといい恋をしたらいいって自分に言い聞かせたじゃん…

だけど忘れられない…

それほど好きだったから…


「…どした?大丈夫か?」

ふと、木之本君が、過去を追って胸が苦しくなったあたしに声をかけた。

「…っ」

言葉にならない言葉が口からもれた。

もう、
なんかどうでもいい。
好きな人なんかいなくても…

激しい脱力感に襲われた。

「なんでもない」

ほんとは、なんでもなくない。
だけど、こんなあたしの過去話を話したって…きっと木之本君、困るだけだ。

あたしは笑った。
惨めな気持ちを悟られたくないし。



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