数日後、哲也は珍しく、合コンに参加していた。
大学の友人、弘樹の、友人の短大生が4人程来ていた。男子は、大学でいつもつるんでいる仲間だった。
弘樹が哲也に声を掛ける
「本当、珍しいな。哲也はこういうの興味ないと思ってたよ。」
哲也は最初から、結構なペースでビールを飲んでいる。
「まぁな。俺も、彼女作るのもいいかなって。」
「哲也くんて、本当に、彼女いないの??もてるでしょ??」
一人の女が哲也に話しかける。
「高校卒業してからは、彼女いないよ。作る気なかったから。」
結構、可愛い。
サラサラのロングヘアに、抜群のスタイル。
「そうなの〜?でも、作る気になったんだ〜。」
奈緒よりも、スレンダー。
「人肌恋しくなっちゃった感じ。
名前、なんていうの?」
奈緒よりも、胸が大きい。
「萩原 美里。」
笑顔は、奈緒の方が断然かわいい。
「美里ちゃん、慰めてくれる?」
数時間後、哲也と美里はラブホテルで抱き合っていた。
奈緒以外の女を抱くのに抵抗はなかった。
ただ、激しく、求めることはなかった。
「哲也くん、泊まって行こうよ。」
美里は、哲也にキスした。
「無理。帰ろ。」
哲也は服を着た。
美里も支度をし、ホテルを出た。
美里と駅で別れ、家に向かう。
少し遠回りをして、奈緒の家の前を通る。
奈緒の部屋の電気は消えていた。
奈緒…
美里を抱いても、満たされなかった。
この先もきっと、他の女では、満たされない。
奈緒でなきゃ、感じない。
奈緒でなきゃ、満たされない。
奈緒が愛しかった。
なのに、言葉にすることを恐れて、体で繋がることを求めた。
恋人同士になることを、恐れていた。
いつかくる、別れの日が恐かった。
☆お酒は二十歳になってから飲みましょう!!☆