もう恋はしない?

じゅりあ  2007-05-12投稿
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ガチャッ。

ドアの開く音と同時に水嶋君がこちらを見た。

何で家の前に?

疑問はありながも、いざ本人を目の前にすると、言葉がすんなり出てこない。

「あっ…」
言い掛けた所で水嶋君が切り出した。

「突然、訪ねて来たりしてゴメン」
私は、ふるふると首を横に振った。

「どうしても気になってさ」
水嶋君の茶色い髪が揺れる。
「俺、水城ちゃんに何かしちゃったんじゃないかと思って」


待って…何か誤解してる??
「何かって、な、何で?」
焦って聞き返す。

「水城ちゃん、今日一日俺の事避けてたよね?」

(そ、それは…)

水嶋君が悲しそうな表情を見せる。何だか胸が締め付けられた。
「違うよ。水嶋君は何も悪くない」
「じゃあ、何で?」

……。

ダメだ。言えないよ。

「言いたくない事なのかな?」
いつになく、ポツリと話す水嶋君。

こんな意気地のない私のせいで彼を落ち込ませている。
わかっているのに、私は俯いて何も言えなくなっていた。



「ん、わかった」
へへっと笑って、いつもの水嶋君に戻る。
「え…」
戸惑ってる私を目の前に彼は言った。
「無理に言わなくていーよ☆言える時が来たらで」

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