『ごめん。君との事が嫁にバレた。別れよう』
うち、阿部 沙野子宛に昨日メールが届いた。
11歳年上の一応彼氏からや。
まぁ、うちも遊びやったからどっちでもええけど。
しかし、しょっぼい男や。
「こんなんばっかりか」
…つい、独り言を言うてしまう。
バレる前までは、散々愛してるやの、君なしでは生きられんやのぬかしとったヤツが、これやからな。
つっても、嫁と別れられても困んねんけど(笑)
まぁ、それより、うちの親友が何やら隠し事しとる。そっちの方がうちとしては気になる訳や。
昼休み、親友の川上 水城は昨日の出来事をうちに打ち明けた。
恋愛事やな。(しかも同性愛や)
けど、あんまりネガティブやから、うちもうっとおしくなって来て、
『自分で、よう考えや〜』
って言うたるしかなかった。
ちょっとは利くかもしれんしな(笑)
ま、そんな事を思い出しつつ、今は下校途中。
校門出て、ものの5分程歩いたら駅が見える。
うちはいつもの様にその改札をくぐった。
水城は学校と家が近場にある為、一緒に下校する事はない。
って言うか、あの子は部活やってるし、うちは見ての通り帰宅部や。