あの夏
家に帰っても飛び込む女の体はもうなかった
世界中の不器用な男逹が
闘うために立ち上がった
たったひとつの思いを持った男は強い
にぎりつぶした紙を放り投げてもゴミ箱には入らなかった
不安を消すためのキスのないセックス、
スカートからのぞく品のない細い足、
左目の水泡、
緊張感のない仕事、
ついていきたくない上司、
情のない男、
堕ちていくばかりの父親、娘を犯す父親、
浮わついた土曜の街、
子を育てぬ母親、
職権をたてに人のすきまに入り込む警察官、
政治家さんキレイなお金は一体どこにあるの?
そして
子供を堕ろす親、
そんな話ばかり
酒もうまくないよな
片道燃料のあの時代
男逹は飛んでいった
死ねなかった者の中から生まれた者逹よ、
お前は闘っているか?
俺は、俺は・・・