シェイルにオペレーションルームへと案内された 龍雅は軍隊時代の上官、加原と再会した。
加原は一言だけ龍雅に問うた。
加原「峰崎中佐、あれから一年近く経つが『傷』は癒えたのか？」
龍雅は加原の一言に動揺を隠せなかった。
龍雅は加原から目を反らして俯いた。
龍雅「な…何故それを？」
加原は鼻で笑って返した。
加原「私が何も知らないとでもおもっていたのか？」
龍雅は言葉を詰まらせながら返した。
龍雅「…正直な話、…俺はもうこれ以上は戦いたくはありません。ただ…」
加原「ただ…？」
龍雅は険しい表情で顔を上げた。
龍雅「一年前に消したはずの不満分子が再び力を付けているところをみるとこれは完全に我々コード『00』独立部隊の不始末がもたらした結果です。よって私が再び粛清に乗り出さなければならないと考えております」
加原は小さく頷いた。
加原「…それは…『あいつの死は正しかった』という証明をするためか？」
龍雅は動揺した。
龍雅「『あいつ』とは関係ありません…」
龍雅の声は細かった。
加原「…ではなぜ最初、我々の提案を拒否した？」
龍雅「そ…それは…」
加原は口調を強めた。
加原「これはお前だけの問題ではないのだ！むしろお前には責任はないし今回の戦いはむしろ必然だったとも言える」
龍雅はその言葉に耳を疑った。
龍雅「ひ…『必然』とは…どうゆう意味ですか？」
今度は加原が目をそらした。
加原「…今の『革命教団』を名乗るものはかつての残党メンバーではなく世の中に不満を持ち、尚且つ感化された者に過ぎない。つまり…」
加原は再び龍雅に目線を合わせた。
加原「この戦いを唆すものが存在するのだ」
龍雅「…では、新たなる者が革命教団をでっちあげていると？」
加原「そうだ…そして現在我々はその者を捜索している…」
龍雅はその者に心辺りがあった。
龍雅が口を開こうとした瞬間、ルーム内にけたたましい程のサイレンが響きわたった。
女性オペレーター「ポイントＧ−５に革命教団を名乗るテロリストが出現！！近くにいるパイロットは現場に急行せよ！繰り返す！」
龍雅「テロリスト？」
これが不可解な戦いの始まりだった。
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