オペレーションルーム内にけたたましい程のサイレンが響き渡る。
女性オペレーター「ポイントG−5で革命教団を名乗るテロリストが出現しました。至急現場に急行せよ!繰り返す…」
龍雅は眉を潜めた。
龍雅「革命教団だと!?」
龍雅は突然の敵の出現にも違和感を覚えていた。
何故なら元来革命教団は奇襲を主とし自らの名前を名乗ることもないと言うことをかつての戦いから心得ていた。
龍雅が最近戦った革命教団にも例外なくそれが該当すると言え、今回はその点が明らかに違っていた。
しかしこの時、龍雅は『やり方でも変えたのだろう』というぐらいにしか思わなかった。
龍雅は加原に一礼して駆け足でその場を去った。
加原「シェイル部長補佐、君も峰崎中佐の後を追え…今回は何か違う」
シェイルはやや困惑した表情で加原に質問した。
シェイル「龍雅と言い少将殿と言い、何か感じ取った物が…?」
加原は深く溜息をついて頭を掻いた。
加原「何となくだが、この件は一筋縄ではいきそうには無いような気がするのだ…」
太陽の下、龍雅が着用している黒地のスーツにエメラルド色のネクタイが輝く。
龍雅は会社ビルを飛び出すと一目散に敷地の外に置いてある自らのストライカー『ディア=パノス』の所へと向かい、直ぐさま飛び乗った。
龍雅はディア=パノスを起動させるとすぐにバーニアを点火させて大空へと舞い上がった。
しばらくすると後方からシェイルの紅のストライカー『バロンドール』が現れた。
龍雅は煙たそうに通信を介してシェイルに話しかけた。
龍雅「シェイル!何故お前がついて来る?」
シェイル「勘違いしないで。あたしは会社の命令で動いているのさ。それに…あんたと言い少将殿と言い今回の件に関しては腑に落ちない所があるみたいね?」
龍雅は面食らった。
龍雅「(こんな女に見抜かれていたのか?)…詳しい位置情報を教えてくれ」
シェイルは不敵な笑みを浮かべた。
シェイル「場所はポイントG−5。もうすぐ到着するよ。この区画の廃校に人質を取って立て篭もっているらしい」
龍雅「!?あれか?」
地上では廃校の校庭内でストライカー同士が激しい先頭を繰り広げていた。