「なるほど…それで迎えに行くか行かないか迷ってるわけね〜。」
僕は事のあらすじを大まかに説明した。
もちろん海斗の事を好きだと言うのはふせて。ただケンカっぽくなったとだけ。
「なぁ大樹、どうすればいいと思う?」
「まぁったく、りょーちゃんは可愛いなぁ〜。」
「……は?」
突然、大樹が意味のわからない事を言いだしたもんだから僕はすごく間抜けな声を出してしまった。
「そんな事で悩んでるなんてりょーちゃんは乙女だなぁって思って。」
にかっと笑ってそいつはとんでもない事を言った。
「大樹…何言ってんの?」
「あぁ!そんな事を言ってる場合じゃなかった。早く行かないと遅刻だぁ。りょーちゃん、また学校でなぁ!頑張れよー!」
「?なっ、えっ!?ちょっと大樹!!」
大樹は完全に僕の話を無視して再び自転車にまたがると、かなりのスピードで行ってしまった。
「なんなのさ、頑張れって……自分でどうにかしろってこと…?」
あいつに相談した僕が馬鹿だった。
「ただの時間の無駄じゃん。つか僕コンビニにも行かなきゃいけないのにー!」
お腹空いた……