「えっ…と…」
自分でやったほうが早い…わかってる、でも…
「貴女の仕事だから、貴女が決めなさい」
『私の仕事』
『ひとり相撲』
仲澤亮が、私に何を言いたかったのか、必死で考えた。
「じゃぁ、手伝ってもらえますか?」
私にとって、冒険だった。自分で仕上げる仕事を、プロでもない、新人数人と上げる…
でも、やるしかなかった、何を何を得たくて必死だった。
「できたよ!!出来たよ!!ゆなちゃん」
甲高い声で、人一倍はしゃぐ香坂ありさが、小さな子どもが、母親に飛び込むように来た。
「あっありがとぅ」
少し苦手なタイプで、引いている自分を感じる。
笑いもひきつっているだろうなぁ
「おぃ香坂、それ色素材違わないか?」
新人でも、落ち着きながらも、確実に仕事をこなす神谷利一が、指摘した。
確かに、指定の色番が数番違うようだ
「えぇ?!だって青だよ」「ありさちゃん、青にも何色もあって、色番で見るんだけど…」
さっきの明るさが嘘のように、沈んでいく。
「ごめんなさい、ちゃんとわかってなかったのに進めちゃて…」
「あぁうんでも、これなら直しきくから、ねっもう一度お願い。」