「これから生徒集会を行います。体育館に各学年ごとに並び待機してください」
小さな体育館に集められた生徒はザワザワと騒ぎ出す。
先生達が声を張り上げているが無駄のようだ。
「一姫」
「ん?」
「そろそろ行かないと先生達が可哀想だよ」
「わぁったわぁった」
でも一姫が会長になった理由も分かる。
頭だけじゃない。こいつにはカリスマ性があるのだ。人を引き付ける力を持っている。
私はそんなこいつと同じ位置に立っているのが誇らしい。
「生徒諸君!!プリティ朔ちゃんです」
前言撤回。
「て、いうのはおいといて。………」
「あっ」
急いで耳を塞ぐ。多分これは私しか知らない。
こいつの馬鹿デカイ声。
「黙れ!!!!!!!!!!!!!!!!」
――――――ピ――――ン
静寂が体育館を通り抜ける。
生徒は驚いた顔をしているが、口を開くものはいない。そりゃそうだ。今この場で口を開いたら……自殺願望があるとみなされる。
「…明日。生徒会主催の糞つまらんゴミ拾いを行います。で、も、今年は商品をつけたいと思います。一番多くのゴミを拾った人に!!」
きた……唾を飲み込む。
「学食タダ券10回分!!」
「はぁ」
「そして!!この学校一の美女。相川律との一日デート券!!」