ヘレナはポケットから携帯を取り出し、通話ボタンを押す。
「もしもし…はい…ええ…」
ヘレナは相槌を打ちながら喧をチラチラと見る。
「分かりました。それではまた…」
ヘレナはそう言うと電話を切った。
「誰ですか?」
勇が質問する。
「牧田さんから。それと場所が分かったんだって。
長野にあるらしいよ。」
「長野!?マジすか!?って事はこいつは…」
勇は憎悪に満ちたまなざしで喧を睨む。
ヘレナはバットを手に取り、男の急所を強打した。
「があぁ・・あっっ・・っ・・・!!!」
大事なものを潰された痛烈な一撃に顔を歪める。
「拷問終了ね。
やっと寝れるわぁー」
痛がる喧を無視して、ヘレナはそう言うと大欠伸をかいた。
「そーですね。
それにしてもヘレナさんって結構S…っあ…なんでも無いです…」
勇はヘレナの冷たい目線を感じたので中途半端に話を止めた。
「もう夜の7時ですか…
俺、晩飯言って来ますね。」
「いってらっしゃーい。」
勇は2人意外誰もいない教会を出て、暗闇の街へと繰り出した。