『革命教団』を名乗るテロリストが人質を取り、廃校内に立て篭もった。
龍雅とシェイルはストライカーで現場に駆け付けた。
龍雅は人質を救出、シェイルはテロリスト側のストライカーを掃討することにした。
テロリスト側のストライカー六機は掃討部隊のストライカー四機に対してマシンガンで執拗なまでの攻撃を続けていた。
ディア=パノスは上空からその内の一機に向かって踏み付けるように着地した。
しかし、ディア=パノスに搭乗しているのは龍雅ではなくシェイルだった。
シェイル「龍雅のストライカーは乗りにくいって聞いてたけど…想像以上だね」
テロリスト側のストライカーは直ぐさま銃口をディア=パノスに向けた。
シェイル「させないのさ!!」
ディア=パノスの二三歩先に立っていたテロリスト側のストライカーを捕まえると自らの方へすばやく引きずり込み、それを盾にした。
味方を撃ってしまった事に気付いたテロリスト側は直ぐに攻撃を止めた。
ディア=パノスはその手で掴んだ状態でもがき続けるストライカーを地面に強烈に叩き付けた。
その瞬間パーツが全体に飛び散る勢いの爆発が起こった。
爆煙の中でディア=パノスの緑色の一つ目が異様な光を放った。
一方、龍雅は難無く校舎に侵入していた。
校舎の中は昼間なのに真っ暗である。
怪談の一つや二つ、あってもいいくらいに老朽化が激しい。
龍雅はマカロフ一丁を背広の内ポケットに忍ばせていた。
龍雅(…銃は昔から好きじゃないんだが…)
龍雅は少年の頃から銃に慣れ親しんでいる。
しかし、銃の腕前は素人レベルに毛が生えた程度だ。
少年兵時代は銃の扱いが悪く、それが原因で当時の龍雅は本隊での処遇は厳しいものだった。
真っ暗な校舎の中で足音を最小限に抑えて少しずつ前進する龍雅。
やがて目が慣れて、僅かだが周囲が見えるようになった。
龍雅(…懐中電灯を使ったら敵に気付かれる。しかし、この状況は辛い…)
次の瞬間、龍雅が進む廊下の前方から別の誰かがこちらに向かって来る足音が聞こえて来た。
龍雅(…明らかにこちらに向かっている!!バレてるのか!?)
その足音は小さいながらもはっきりと聞こえていた。
龍雅はたまたま扉が開いていた教室に身を隠すことにした。