特務戦艦ホーリー・ピーコック‐入隊試験編‐1

宵待夜霧  2007-05-25投稿
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ビーッ!

来客を知らせるブザーの音で、俺は目を覚ました。
軽く髪を整えて、インターホンのボタンを押した。

「おはようございます、オオトリさん。」

インターホンのディスプレイに映ったのはエリナだった。

「具合いはどうですか?」
心配そうに聞いてくるエリナに、

「おはようございます。
全然平気ですよ。」

と答えると、安心したように笑顔で言った。

「よかった…。
それでですね、もし体調がよかったら、ブリッジに来て欲しいと艦長が。」

「…わかりました。
すぐに準備します。
少し待ってください。」

「あ、時間はありますから急がなくていいですよ。」

エリナはそう言うが、女の子を待たすのも気が引ける。
俺は顔を洗うため、洗面所に向かった。

昨日、あの後目が覚めたのは医務室だった。
軍医(もちろん女性)の話では、“過労と心労が原因”との事だった。
…確かに徹夜で出発準備をした上送別会。
そのまま長時間の移動に、緊張とショックの連続。
と、心当たりはあった。

俺が起きた時、ベッドの横ではジョカと軍医に挟まれて、「何をしたのか。」と怒られているアリアがいた。

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