年は…俺より年下の少女が俺を先導して歩く。
「あ…れ?」
半ば俺は呆然としたまま、薄暗い商店街を彼女に導かれるままに歩いていた俺は我に返った。
やばいやばい、いくら今は無き妹に似てるからって知らない女にのこのこついて行くのはどうだろう?
「あの、お嬢さん」
「ミネだよ」
短く答えるだけで止まろうとはしない。
当然だけど妹本人じゃなかったな。
こうなると流石に疑問が膨らみ、少し躊躇ったもののその疑問が口を動かしていた。
「俺たちは、一体どこにむかってんだ?」
「勿論、私の家よ」
「どこだそこは」
「ついてくればすぐにわかるよ」
「まあ、そういわれればそうなんだけどよ」
俺は別に、ミステリーツアーをエンジョイしに来た訳じゃないんだが……。
「あんたうちで働くんでしょ?」
「はぁ?俺がいつそんなこと言った?」
「じゃあなんでここまでついてきてんのよ」
そういやなんで俺はついていってるんだ?
とはいえ、ここまで来て帰るのも癪だし、相手にも悪い。
しょうがない……ここは一つ、腹を括ろう。