ホントは自分も周りが気になってできないくせに、あたしが恥ずかしがる顔を見たいが為に、不意打ちでチューしてくる君が好きだった。あたしが見つめて無言になると「抱っこして欲しいんでしょ?」ってズバリ当てて両手を広げる君が好きだった。夜中に「チューしに来た」ってホントにチューしてすぐ帰る君が好きだった。偶然会ったオトコ友達があたしにあいさつしただけでスネル君が好きだった。別れる時にまで「一日も考えない日はなかったよ」って優しい言葉であたしをフル君が好きだった。今からは別々の景色を見るんだね。君にもう一度抱かれたいと願うけどもう無理だってわかってる。せめて夢の中で抱き締めてよ。そしたらちゃんと前を向いて頑張るから。君が誰かの手を握り、幸せになる事を願って、あたしも頑張るから。もう1度だけ、夢の中でいいから抱き締めて。