殺し合いごっこ‐LAST CHAPTER‐8

龍角  2007-05-26投稿
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「さっさと歩け!!聞いてんのか!?」

男は佳奈美に歩く様に命じるが佳奈美はうつむいて、男の命令を無視している。

「この娘おかしいんじゃないか?
普通この状況なら黙って言う事を聞くだろ。」

別の男はがそう言うと佳奈美の顔を覗き込んだ。

すると佳奈美は顔を上げて、妖しい笑みを浮かべて手を男の頬へと近付ける。

「なんだこの娘?びっびってる思いきや笑って…」

男の言葉はそこで途切れた。






パァン!!






破裂音と共に男の頭がまるで二階から地面に叩き落としたスイカの様に粉々に砕けた。


血が水風船を破った様に飛び散り純白の雪を紅く染める。


頭の肉片や脳味噌は辺りにバラバラに飛び散り、赤黒いひき肉と貸している。


そして神経が付いている目玉だけが原形を止どめたまま地面に落ちていた。


そして佳奈美は地面に倒れた頭の無い死体の首をペロペロと舐め始めた。




「ばっ……化け物だぁぁ!!!」


しばらく唖然として沈黙した後男は佳奈美にライフルを連射する。


銃弾は額に命中して佳奈美は倒れた。





「こいつ…死んだんだよなぁ…」

「多分…」

発砲した男がライフルの銃口で佳奈美の頭をつつくがピクリとも動かない。


「死んだ…見たいだな…」

「そうか…しかし何なんだコイツ!!中島の頭が破裂したぞ!!」





「勝手に死んだなんて決めないで…ビドイ…」

佳奈美はそう言うと、男の左足を掴んで顔を上げた。額の傷はいつの間にか治癒していて跡形も無く消えている。


「まだ足りないの…お願い…吸わせて?」


佳奈美は無邪気な笑顔でそう言った。


そして次の瞬間、男は破裂音と共に、掴まれた左足に鋭い痛みを感じた。

男が下を向くと、 左足のひざから下が消えている。


左足の支えを無くした体は左前へと倒れて行く。


倒れて行く様子が何故かゆっくりと感じた。


そして佳奈美の手が男の顔を掴む。

天使の様な無邪気な溢れるばかりの笑顔の悪魔は男にこう言った。







「バイバイ♪」

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