抱きしめたい?

はゆ  2007-05-26投稿
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君を捨てた筈の閣下の部下が僕の屋敷を訪ねてきた時―――今更何の用だ、と、怒鳴りたかった。
いくら彼女を傷つければ気が済むのだ、と。
……カーキ色の軍服を着た男たちの都合のいい話を聞いている時だった。

彼女が、とても不安そうな目で僕を見た。

今思えばあれは同情だったのかもしれない。
僕から離れていくことを罪に感じたのかもしれない。あんな繊細なガラスのような瞳は忘れられそうにない……僕は、

(君にそんな目をさせたくなかった。)

「君はどうしたい?」
僕は彼女に尋ねた。
一度は君を捨てた奴らのもとでもう一度いのちを犠牲にするのか
それともここに残るのか。「………」
彼女は黙っていた。迷いがあるように見えた。


―――そして、僕が最も恐れていたことを口にした。

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