振り返る君の顔が霞んで見えた
必死で堪えた涙が
地面に落ちた
君には見えていなかっただろう
行かないで
大好きって言えたらこんな涙は流さなかっただろうに
違う未来を見られただろうに
わずかに唇は動いても言葉が出てこない
どうしても出ない
声をからしてでも
泣きながらでも
叫んで縋れば
君の背中を見ることはなかっただろうに
さよならは言わないけど
また会える希望すらない
空はこんなに綺麗なのに
風がこんなに気持ちいいのに
すれ違う人たちがこんなに幸せそうに見えるのに
歩くことさえできない
とめどなく流れる涙を止める方法を知っていれば
それでも君はまだ見ぬ未来へ歩いていくのだろう
痛みと私を一人残して