なまはげの存在意義を否定してしまった蒲田さん。どう考えても夜道で出会って怖いと思われるのはのは、そのバケモノよりも蒲田さんである。
「そう言われても私には仕事もありますし…。」
「謝礼はきちんとさせていただきます!どうか!お願いします!」
謝礼と仕事、天秤に乗せたら一瞬で答えがでた。
「おい、峰崎!旅費は経費で落とせるんだな?」
「あ、私ちょっと数学苦手なんで…。」
「関係ねぇだろ!」
「でも、講義はどうするんです?」
「研究旅行に行くんだ、文句は言わせねえよ。
蒲田さん、私が必ずやバケモノの正体を明かしてみせます。安心してください!」
「せ、先生…。ありがとうございます!早速村のみんなにも知らせてきますだ!」
蒲田は大はしゃぎで部屋を出て行った。その後ろ姿はまるで、なまはげの進化系のようだった。
次の日、俺と峰崎は依頼人のすむ村、武良村行きのバスにゆられていた。
「それにしても教授、ホントにバケモノの正体を突き止められるんですか?」
「だいたいの目星はついてるさ。」
「教えてくださいよ。」
「つまりはだな…。」
続く…