「もうジュンちゃんの事なんて信じられないよ…」
そう言い残して、君が姿を消したのは 付き合い始めて4年が経った先週の事でした。
4年前…まだ夏が始まろうとしている 7月の初め、地元の小さな祭りに僕たちは『トモダチ』としての最後のデートに来ていた。
僕は前々から、この日に彼女に告白をしようと決めていたのだ。
僕と彼女が出逢ったのは、今から5年前 当時まだ高校生だった僕は5歳年上の彼女『アイ』に出逢った。
きっかけは、僕の母親の通っていたスポーツクラブに入会し、そこで講師をしていたのが彼女だった。
最初は無愛想な僕に笑顔で話掛けてくれる彼女が、とても眩しくて『大人な女性』というイメージが強かった。
時が過ぎて行くに連れて、だんだんと彼女の事が分かり始めた。
彼女の趣味は、音楽を聴く事。
夢は、ダンスを小さい子供に教える事。
好きな食べ物はカレー。
それもその筈、スポーツクラブに入会して、もう1年になるのだから。
僕は高校を卒業して都内の大学に進学。
彼女は夢を実現させる為に今もクラブの講師を続けている。
僕は、そんな一生懸命な彼女の姿に少し『恋心』を抱いていた。
そんなある日の深夜1時。
僕の携帯が1通のメールを受信した…彼女からだ。