するとまた天から声が聞こえてきました。
−人魚のアルゼよ…ラエロは禁忌を犯した。しかしそなたも天使のリングと翼を私の許可なく得てしまった。この罪はいかなる理由であっても重い。本当ならばそなたとラエロを無に返さなくてはならないのだが、そなたとラエロにチャンスを与えよう…。アルゼよ、その翼を使って天国までラエロを連れて来れたならば、ラエロをまた天使にし、天国で暮らすことを許そう…そしてお前の罪も許してやろう。さぁラエロを連れそなたは天国まで来れるか?−
「ラエロの為に私は頑張るわ!天国までラエロを連れて行く!」
とチャンスを貰えたアルゼは神様に必死に言いました。
−よし、ならばアルゼの頑張りを見てやろう…−と神様は言いました。
「ラエロ、私頑張るわ!あなたを絶対に天国へ戻してあげる」
まだ夜の月の光りが綺麗な時刻。目を閉じたままのラエロを抱き抱え、アルゼは高い空へと飛び立ちました…