ボブじいさんの店〈ミカエルとルシファ編〉?

あさがお  2007-05-30投稿
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ボブじいさんはゆっくりと話しだした。「創世記を知っているか?」
「さあ あんまり知らないなあ」
「この世の中の万物は全て神によって創られたという話しだ。勿論人間もな。」じいさんはちょっと間をおいて葉巻を消してシーバスをグラスに注いだ。気が利くなあ。久々にシーバス飲みたかったんだよって言おうとしたら ちゃっかり自分で飲みやがった。「それで?」
「しかし 創世記では神の怒りに触れ、一度滅ぼされている。一部の例外を除いてな。」「例外って?」手に持ったグラスが空になっていた。「CC(カナディアンクラブ)12年ロックで」
狭いカウンターの中で後ろを向き、壁一面の世界のボトルから少し背伸びをして取り出した。古臭い感じは3年振りのオーダーといった感じで この店で15年を迎えてるかの様だった。そんな事を考えてたらグラスが出て来た。そっと喉を潤す。
「ノアという男は神に忠誠を誓っていたそうだ。ノアとその家族とほんの少しの動物は箱船に乗る事を許されたらしい。神は全てを洪水によって滅ぼしたらしいからな。」
「それがノアの箱船なんだなあ」意味もなくグラスの中の氷を回す。
「これとは別に旧約聖書とかあるが未だ世間には出されない封印された聖書があるらしい。」回す手が止まった。口に流し込んだ。薄くなってる。
「その封印されてる本の話しなのかい?天使と悪魔が逆転してるってのは」じいさんはゆっくり葉巻に火をつける。甘い匂いが漂う。



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