1月27日
午前6時20分
佳奈美は目を覚ました。
佳奈美は気が付くと古い洋式の部屋のベットに寝かせられていた。
しかもパジャマに着替えさせられている。
佳奈美は何故、どうして自分がここにいるのか、そしてここに来るまでの記憶を思い出そうとした。
覚えているのは、道路に広がる死体。
佳奈美を睨む女の生首。
女の血を吸う強烈な殺気を放つ紅い眼の青年。
そしてその青年に抱き締められて優しく「安心しろ。」と言われた事…
『こんな事・・・あり得ない。
夢よ・・・夢。』
佳奈美はあまりにも非現実的な記憶を夢と思い込んだ。
しかしあの死体の放つ血生臭い臭い。
そして青年の手の温もり。
とても夢だけでは説明が付かない。
夢なのか現実なのか?そう考えていると、ドアが開いてシルバーの長い髪の美女。
そして佳奈美を抱き締めたあの青年が部屋へと入って来た。