ついに恐れていたことが来た。
その日、練習後に僕らはトップチームの強化部長に会議室にて、説明された。
話はなんとなく聞いていると思うが、来年フリューゲルスはマリノスと合併することになった。
一、二年生は以上で話を終わる。追って連絡をするので今日は解散。
そういうと三年生以外は会議室をでていった。
取り残された僕らに強化部長は、頭を下げ、こう話した。
すまない。
僕らはなにも言わない
ただ聞いていた
本当にすまない
謝る強化部長に僕らはなにもいえずにいた
謝るのは親会社のほうだとみんな考えていただけに、悪い気持ちにはならなかったけど、次第にもしかしたらという思いがあった。
沈黙のあと強化部長は、一、二年生は来年マリノスユースに昇格する。しかし、君達は今年で卒業だ。昇格はない。
マリノス側もトップ昇格はしないようだ。
君達は残りの高校生活で進学か就職かを決めて欲しい。
そう言い放つと、
本当にすまないとつぶやいて強化部長は部屋をでていった。
僕らは一生懸命練習に取り組む気力を無くした。
僕らは急遽、就職活動を余儀なくされたんだ。