〜探し人〜
「?銀一?だけじゃ分かんねぇや…。」
と困った顔をしながら柚は言った。
「九尾の妖怪なのじゃが…」
と白蛇が小さくつぶやいた。
「妖怪!?…」
と柚が驚きながら言い返した。
「いやいや、何でもない。」
と隠すように白蛇は言った。
気のせいだよな?と思いながら柚は話を続けた。「その?銀一?ッて言う奴もなんか関係してんの?」
?銀一?という奴の事がなぜか気になった。
「いや。知らんのなら別にいいんじゃ…。
さてと、ワシは一回、山へ戻るとするか。話を聞いてくれてありがとな。坊主。」
白蛇は、柚の質問に答えてくれなかった。
「教えてくれないのかよ…。」
白蛇を睨みながら言った。それに続いて、
「まぁ、いいか。
気をつけて山に帰れよ。」
と笑いながら言った。
白蛇は言葉を聞くなり、背を向けて山に向かってフヨフヨと進み始めた。
柚は、その姿を見送るなり昼寝を始めた。目を瞑って寝ようとしたがある視線を感じて目を開けてみた。
目の前には…
白蛇がまたガン見していた!
「だぁぁああッ…!?」柚はビックリして屋上の床に思いっきり頭をゴンッ!とぶつけた。
「テェ〜…!」
頭を抱えながら柚が言う。
「何しとるんじゃ…。」〜つづく〜