「それにしても、お腹へったね?」
ラトの機嫌を直そうと、白々しいが話題を変えてみる。
「ぅう、人肉が喰いたい。」
・・・まだ怒っているようだ。
普段なら食べ物の話題になるだけで尻尾を振って喜ぶのに・・
よりによって「人肉」とは。
「ほ、ほらッ、あそこに食堂があるよ!」
「ぃぃい行かないッ」
嘘ばっかり。
よだれが滝のように出てるよ。
「ほぉら、意地張ってないでいくよ」
やっぱり腹がへってたんだね。
ぁあだこうだ言いながら着いて来た。
カラーン
入口をくぐると、早速お出迎えだ。
ーーー機械だけど。
「イラッシャイマセ。何名様デシタカ?」
ここで一人なんていったら、ラトは僕を食べてしまうんだろうか・・・いやでも、
ぅーん・・・
「一人とペット一匹!」
「ーーーッ!?」
ラトはあんぐりと口を空けていたが、だんだんとその目に炎がやどる
「だから俺はペットじゃねぇーッ!!」
やばい。
ちょっとやりすぎたようだ。
「ごめんラト!冗談だって!」
「うるせぇえーッ!」
「ごめんってば〜」
あまりにもラトが可愛くて笑いがとまらない。
笑ってはいけないのだけど・・・
「ごめん」
んんッ?急に大人しくなったぞ?
「冗談だよね。早く飯食べよう。」
なんだか恐い・・
いつもならそのまま店を半壊させてもおかしくないのに。
「はやくしてよッ!腹へってんだ!」
「う、うん」
なにはどうあれ機嫌がなおったようだ。
バクッ!!!
出された料理は、一瞬でラトの口に消えてしまった。