夕暮れの日に〜機械の町 その2〜

グレイブ  2007-06-05投稿
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「それにしても、お腹へったね?」

ラトの機嫌を直そうと、白々しいが話題を変えてみる。


「ぅう、人肉が喰いたい。」


・・・まだ怒っているようだ。
普段なら食べ物の話題になるだけで尻尾を振って喜ぶのに・・

よりによって「人肉」とは。

「ほ、ほらッ、あそこに食堂があるよ!」


「ぃぃい行かないッ」


嘘ばっかり。

よだれが滝のように出てるよ。


「ほぉら、意地張ってないでいくよ」

やっぱり腹がへってたんだね。

ぁあだこうだ言いながら着いて来た。




カラーン
入口をくぐると、早速お出迎えだ。

ーーー機械だけど。

「イラッシャイマセ。何名様デシタカ?」



ここで一人なんていったら、ラトは僕を食べてしまうんだろうか・・・いやでも、

ぅーん・・・


「一人とペット一匹!」




「ーーーッ!?」
ラトはあんぐりと口を空けていたが、だんだんとその目に炎がやどる


「だから俺はペットじゃねぇーッ!!」


やばい。
ちょっとやりすぎたようだ。



「ごめんラト!冗談だって!」


「うるせぇえーッ!」
「ごめんってば〜」

あまりにもラトが可愛くて笑いがとまらない。
笑ってはいけないのだけど・・・



「ごめん」

んんッ?急に大人しくなったぞ?



「冗談だよね。早く飯食べよう。」


なんだか恐い・・

いつもならそのまま店を半壊させてもおかしくないのに。

「はやくしてよッ!腹へってんだ!」


「う、うん」

なにはどうあれ機嫌がなおったようだ。








バクッ!!!


出された料理は、一瞬でラトの口に消えてしまった。

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