「本当にそっくりね。
でも匂いが違う。」
ヘレナは摩羅にそっくりな佳奈美を見て困惑している。
「でも体温もちゃんとありましたし摩羅でない事は確かですよ。」
困惑するヘレナにすかさずフォローを入れる。
「あのーお二人は一体…？」
「あぁ自己紹介が忘れたな。
俺は鬼神勇。隣りに居るのは嵐山ヘレナ。
以後よろしく。」
「私は龍造寺佳奈美。
よろしくお願いします…」
勝手に自己紹介されたので佳奈美は困惑しながらも自分の自己紹介をした。
「それより…ここは何処で貴方達は私をどうするつもりですか…？」
佳奈美は震える声で二人に質問した。
自己紹介されても勇に対する恐怖心は全く消えてはいなかった。
「大丈夫よ。私達は貴方に危害を加えないから。
それに私達は貴方と同類だしね。」
「同類？」
「そうよ。
オニに傷付けられたんでしょ？」
「はぁ！？」
佳奈美の頭が？で生め尽される。
「オニって何ですか…？」
「貴方…佳奈美を襲った化け物の事よ。頭に角が生えてたでしょ？」
佳奈美はそんな覚えはなかった。
確かに襲われたが角は生えてなくて姿も腕以外は人間だった。
「角は生えてませんでしたよ。
だけど腕が刀みたいに変化して…」
二人は佳奈美の話を聞いて唖然とした。
「どんな外見だ！！いつ何処で襲われた！！」
今まで黙っていた勇が怒った様に佳奈美に質問する。
「昨日の夜の6時過ぎで場所はさいたま市の〇〇区。
襲って来た人は長身の赤い髪の男と小柄な茶髪の男。」
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