菊は慎二の言葉に胸がチクリと痛かった。
「どうすればいい?」
「何で、私に聞くのよ?ばかッ!」
菊の声は震えていた。
そんな菊の言葉を聞いて慎二はニッコリ笑った。
「妬いてる(笑)?」
「………。」
意地悪な質問に菊は戸惑った。
もし、今、好きと言ったら…
「妬くわけないじゃん。はーか!」
「そうだよなぁ〜(笑)」素直じゃない菊は心と反対の事を口にしていた。
その日の放課後、慎二は告白された女の子に?付き合う?と返事をした。菊はその様子を見てしまった。
相手の女の子は菊とは正反対のタイプで慎二が付き合う事にしたのも分かる気がした。
いつかはこんな日が来るのは自分でもよく分かっていたから、もう自分の気持ちにあきらめようと思った。
それから、菊は一人で登下校するようになった。菊は別に気にしてなかった。
どうせ学校で会えると思っていたから。
「ッはよぉ〜♪」
「おはよ〜」
「んだよ〜!もっとテンション上げろよ?」
「慎二はテンション上げ過ぎなんだよ(怒)ウゼェ〜!」「だってぇテンション上げられずにはいられないっしょ?
今日なんて彼女が弁当作ってきてくれたんだぜ?めっちゃ嬉しいし♪」
やんちゃな慎二の笑顔が眩しかった。
つづく