1998年12月31日
街は新年の準備をするころ僕はフリューゲルス最後の天皇杯の観戦の準備をしていた。特に張り切るとかではなく、最後を見届けるというおもいだ。
ユースの中には未だに進路が決まらない人もいる。だけど明日は最後の日になるから、集まろうとなった。
最後だからみんなフリューゲルスユースの格好をしようとなった。
僕は眠れないでいた。
明日の試合が終われば、サッカーを引退して違う人生を歩くんだ。という期待と不安と、過去の寂しさを踏まえて、ずっとぼんやり考えていた。