『好きっていったじゃん!大好きだって!愛してるって!!そういったじゃん!!』
そう言って君は僕の胸を何度も何度も叩いた。
そんな君に僕は『ごめん』しか言えず…そんな君が僕は好きだったんだと思う。
もう好きじゃないってのは嘘。
やっぱりまだ好きなんだ。
胸を叩く君の腕を僕は止めた。
『ごめん、俺、好きじゃないんだ』
こんな嘘言いたくなかった。でも僕には遠距離恋愛をする自信がなかったんだ。
あれからどれくらいたっただろう。
僕はもう自分一人ではトイレに行けないまでになっていた。
そんな時、1通の手紙が届いた。
それに目を通したが僕の涙は出てこなかった。
悲しくはなかった。やっと距離が縮まるのだから。
その夜、僕はそっとつぶやいた。
ずっと、ずっと好きだったんだ。今から君に会いに行くよ。
僕はゆっくりと目を閉じた。