最後の手紙

子羊  2007-06-07投稿
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『好きっていったじゃん!大好きだって!愛してるって!!そういったじゃん!!』

そう言って君は僕の胸を何度も何度も叩いた。
そんな君に僕は『ごめん』しか言えず…そんな君が僕は好きだったんだと思う。

もう好きじゃないってのは嘘。
やっぱりまだ好きなんだ。

胸を叩く君の腕を僕は止めた。
『ごめん、俺、好きじゃないんだ』
こんな嘘言いたくなかった。でも僕には遠距離恋愛をする自信がなかったんだ。



あれからどれくらいたっただろう。
僕はもう自分一人ではトイレに行けないまでになっていた。
そんな時、1通の手紙が届いた。

それに目を通したが僕の涙は出てこなかった。

悲しくはなかった。やっと距離が縮まるのだから。
その夜、僕はそっとつぶやいた。
ずっと、ずっと好きだったんだ。今から君に会いに行くよ。

僕はゆっくりと目を閉じた。

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