好きだよ。彼のこの言葉、何度目だろうか。五つ数えた所で、バカバカしくなって止めた。もう聞けない。彼の事が嫌いになった訳じゃない。告白したのも私だし。けど、彼は浮気がバレた時しか、使わなかった。告白した時は、私も女だし、私を好きになって欲しいと思った。でも、結局それが叶うことはないと理解するまで一年かかった。少し長いかな(笑)。いや、本当は心のどこかでずっと前から気付いてた。私の心が、脳が、それを理解するのを拒んだ。弱いな、私。思えば、一度も浮気に対して怒ったことがない。怒れなかった、嫌われる事を思うと、怖くて、苦しくて。そのかわり、泣いた。一晩だけ。今回もそうなると思っていたけど…。不可。涙も出なかった。自分に呆れてたんだね、私。彼に別れを告げた私は、不思議と気分が晴れやかだった。天気も雲一つない晴れ模様。ちょっと出来すぎかな(笑)。前はこんな別れかたしたら、もう恋なんて出来ないと思ってたけど…。私は彼に、好きでも別れてもいいことを気づかされた。そこだけは彼に感謝かな(笑)。お礼に、今度会ったら思いっきりひっぱたいてやろっ!!
完