「どうしたの?」と西沢。
一瞬目が合い、すぐにみかんに向き直る
「教科書とか貰ったから届けにきたのよ。二人で。」
「そう。まぁ入ってよ」
おかしい、感じが違うぞ。別人か?つっ立っていると
「なにしてんの?君も入って。」と西沢が言った。
みかんの隣に座り、きょどってると
「落ち着きなさいよ。」とみかんが肩を叩く
すると奥から「仲が良いのね。」といいながらクッキーを持った西沢がやって来た。
「これ。クッキー。」
見りゃわかる。
「食べて良いわよ」
まじか、いい奴だな。ついでに紅茶かなんかもってきてくれれば、お前が選挙に出たとき票をいれてもいい。
「出ないわよ。いれてあげるけど。」
「ごめんね。こいつ遠慮を知らない馬鹿だから。水しか飲んだことが無いの。だから紅茶飲むのが夢だったのよ」
適当な事言うな。クッキーをつまむ。
美味いなお前がつくったのか?
「そうよ。なんなら包んであげましょうか?」と得意気に西沢は言う
ああ、すまんな。頼む
紅茶をいれに西沢がキッチンに行くと、
みかんが肘で軽く突き「ほら、教科書出しときなさいよ。」
暫く喋りながらクッキーを食べていた。何気なく訊いてみた
なんで学校こないんだ?