心臓が異常に早く動いているのがわかる。
お酒も多少入っている。…が、そこまでは酔っていない。
この場所に何分いるのだろうか。5分…いや、7分くらいか?
携帯から音楽が流れる。
「もしもし」
少し声が震えてしまう。それとも開き直ってる…?
「今、何処におるん?トラックが止まってる所の近く?」
携帯の向こうからは聞きなれない声と喋り声。
「トラック?ああ、見えるよ。それよりもっと先。トラックの前のほう。」
一台のタクシーが近づいてきて私はそれに乗り込む。「家におったん?」
質問にうなづき、タクシーに行き先をつげる。
今の時間はーAM8;00を少しまわっている。
夜の商売の私が店を出たのがAM5;00頃。
帰った先は半同棲していた彼氏の家。
寝ている彼に声をかけ、タクシーを走らせ自分の家に帰る。
そして電話をかけた先は、お店に二度飲みに来たことがあるお客さん。