カタン・・・
ハッと顔をあげると、そこには一人の女子生徒が立っていた。
「お前・・・」
「ご ご免なさ・・・」
「すっげー!」
「は・・・?」
ポカンどころかあんぐりと口を開けていた。 私の歌を褒めてくれた。嬉しい気持ちで一杯だった。・・・でも・・・
「どうして・・・?」
「え?」
どうしてこの人は怒ったり、キモイって言ったりしないの?
「私は・・・凄くない!」
「え? あ・・・オイ!」
気付いたら走り出していた。
走ってるというより、逃げているみたいだった。
・・・私はどうすればいいの?