「…俺が昭久によく会いにきてたのは、『ちゃんと生きてるか』不安だった。…確かめに…きてたんだ」
修は由香里に向き直り、いつもの笑顔をつくった。
「はーい、これでお話は全部終了。もう、どうしようもない男でしょ?由香里ちゃんはもっと普通の人と普通に恋愛した方がいいよ。そっちの方が絶対幸せ☆」由香里は、黙って修を見つめていた。
「…じゃあね、由香里ちゃん」
修は、いつもの様にヒラヒラ手を振りながらその場を後にした。何だか一生の別れの様な感じだった…。残された由香里は、脱力しその場にヘナヘナと座りこむ。
「…は…はは…はははは」
何だか可笑しくなってきて狂ったように笑う。
由香里の目から涙が溢れてきた。
―話を聞いて一つだけ解ったこと…
―毒舌君主は
優しい
…優しすぎたんだ
続く