四方を山と湖に囲まれた王国、ククリ。
豊かな自然に恵まれたこの平和な王国に、将来を有望視された一人の若者がいた。名前はネオ。彼には、王よりある使命が与えられていた。
その使命とは、遙か東の果てに存在し、神が眠ると伝えられる伝説の地“ヘブネ平原”へ赴き、先月産まれたばかりの王子シュレの為に、ヘブネ平原に眠る平和の神ヘブネより“光の護符”を授かってくる、というものだった。
ネオにとって、この使命は名誉でもあり、厳しい試練でもあった。
未だかつて、ヘブネ平原にたどり着いた者はいないのだ。果てしない道のりの道中で力尽きる者、神を守る精霊達の前に倒れる者、とにかくヘブネへの道のりは想像以上に厳しいものなのだ。
ネオは、この日のために厳しい修行を積んだが、それでもこの長い旅路を乗り切れる保証はなかった。
王は旅立ちの朝、ネオにある場所を訪ねるよう告げた。