アリアはニッコリ微笑みつつ、キッパリと断る。
「う〜。…それじゃぁね〜…。」
一瞬、彼女のメガネがキラリと光り、その視線がこちらを向いた。
「君っ!手伝ってくれない〜!?
心配いらないわ〜、ベタとかホワイトとか網掛けとかそんなに難しくないし〜!あっ、もちろんバイト料ははずむよ〜!
ちなみに私は イシス=バステト特級中尉よ〜。
つまり私は君の上官で先輩なわけ〜、手伝ってくれるわよね〜?ってか手伝ってっ!!」
イシスと名乗った女性は、一気に巻くし立てながらつめよってくる。
「えっと、あの、その…。」
「OK!?OKなのね〜!?
いやいや先輩思いの新人君でよかった〜♪
じゃあさっそく〜…。」
ドスッ
何をどう理解したのか、俺の手を引き何処かへ連れて行こうとしたイシスにジョカのボディブローがヒットした。
「っ〜………。」
声もなく脇腹を押さえて蹲るイシスに、ジョカは冷たい声で「任務中だぞ。」と言った。
それから俺を見て、妙に晴れやかな表情で、
「すまんな、彼女は病気なんだ。気にしないでくれ。彼女には本艦のレーダー手をやってもらっている。」