あまりに突然すぎて反応ができない。
「……っ…!」
動けない俺をユカリが押し倒し、覆い被さる。
そのまま深い深いキス。
まるで―――優しく食べられてるみたいだ…
されるがままなんて………らしくねぇ。
腕を伸ばして、ユカリのまとめている髪留めをとる。
一気に流れ落ちてくるまだ半乾きで少し冷たい髪の毛。
むせかえるほど甘い薔薇の香りに包まれて、
理性が飛んだ。
素早く体制を入れ替えて、貪るようにキス――キス―――キス――――。
飽きるほど繰り返しても足りない。
離れた瞬間にもう求めてる。
首筋も、背中も、足の先まで――
すべてが愛しくてたまらない。
白い肌に咲かせる赤い薔薇。
刻み込む俺のしるし。
なぁ、こんなの初めてだよ。
体が、心が、お前を求めるんだ。
なんでこんなに熱くさせるの?
触れる度に甘い声を上げる君は、まるで楽器みたい。
もっと鳴いて、もっと感じて
俺に 溺れて
それから俺達は、夜が明けるまで何度も何度も求め合った。
重なり合って、繋がり合って、とめどない快楽の中で感じる初めての気持ち――
意識を失う瞬間、ユカリを抱き締めながら思った。
なんか俺――――幸せかも………