「今から話す事は全て事実だ。まずは私にかけられたこの呪いの魔法から始まる」
「レイルのかけられた魔法は呪いなの??ずっと若くいられていいじゃない」
「・・これは恐ろしい呪いだよ。ずっとずっと生きなければならない」
「レイル様は生きたくはないのですか??」
「少し違うよ。私は今年で19978歳になるのだよ・・今まで沢山の仲間達が死んでいった。幼かった子供達もいつしか私よりも老け、皆死んでいった」
レイルは遠くを見るような目で悲し気に小さく笑った。
「・・レイル」
「なぜレイル様は呪いをかけられたのですか??」
「・・「夢の鍵」だよ」
「「えっ!??」」
二人は意味が分からず首を傾げた。
「私の体は20の頃から止まっている。お前達はもう16になるから後数年立てば抜かされてしまう。その前に、お前達には話しておきたい」
リアとルイは黙って頷いた。
「私が呪いをかけられる前に、私には大切な友達がいた。兄弟同然で、誰よりも誰よりも大切だった。だが、ある日私達は「夢の鍵」を見つけてしまったんだ。」
*19958年前
「暇だね。ライ今日は何する??」
「んー。・・あっ♪」
ライと呼ばれた銀髪の少年はいきなり立ち上がった。
「何??」
「実はさ、この前聞いちゃったんだ♪ここから東の端に絶対に入っちゃいけない洞窟があるって」
「洞窟??」
「おう!!何か入ったら呪いをかけられるって」
「まさか行くの??」
レイルは明らかに嫌そうにライを見た。
だがレイルとは裏腹にライは楽しそうに笑った。
「当たり前だろ!!大丈夫だって。この町じゃ大人でも俺には勝てねぇ!!つまんねぇだろ??冒険だって」
「・・分かったよ」
「よっしゃっ!!」
レイルが呆れながらも仕方なく頷くとライはガッツポーズをしながら笑った。
「東の端じゃあ歩いては行けねぇし、アレで行くか」
「分かった」
「じゃあ、見つからないように焼け地に行こうぜ」
二人は立ち上がると駆け足で、昔に戦地に使われ全ての物が焼け消えた焼け地へと向かった。