それに、冥王星は地球よりも遥かに重力が小さいので、脱出は容易だと考え、人工衛生を残し、突入しました。
甘い考えだった人類ですが実際、重力は地球の1.26倍もあったのです。(当時は核の構成物質は不明。金属をしのぐ質量を誇る未知の分子だと推測されていたが今では黒色重素という名前が付き、実際に確認されている)
それと今まで地表だと思っていたのが当時としては未知の気体(現在はフォーリクル粒子の一つと判明)でした。
当然、すり抜け、内部に沈んでいきました。強度の関係で窓がなかったのが幸いして宇宙ステーション内の一般住民の間に混乱はありませんでした。
人類がまず目にしたのは、薄暗い闇に見える一面の緑でした。
ですが明らかにおかしい点が。――大きいのです。
目を疑いました。おおよそ地球の5分の1程度の大きさと考えられていた(外観を見て納得もした)筈の冥王星とは思えない広さがあったからです。
しかし、その謎は置いておき優先すべき事があります。大気調査です。
結果、未知の気体があるのはともかく、酸素濃度は適合範囲内に収まっている事が判明し、とりあえずは冥王星(?)を第二の地球とする方向で決まったのです。