瑞枝「まず、さっきアナタは"軍のは保護じゃない"といったけれど、誰かの助けが必要な状況だったことには違いなかったでしょ?」
祐希「…あぁまぁ…な。ワケわかんねぇ事が起りまくって…」
瑞枝「そう、そのワケのわからないことが基本なのよ。」
祐希「…――」
瑞枝「その不可解な出来事の原因は……
“使真(シシン)”…」
祐希「は?…シ…シン?」
瑞枝「そう、使真。
“真”の“使い”…」
祐希「マコトの…ツカイ…?なんの…?」
瑞枝「創造者…神様の。かな?」
祐希「は?あんた頭ん中どーなってんだよ!!ばっかじゃねぇか!?…」
そんな神話みたぃな話を聞かされるために連れてこられたのかと思うと自然と声が大きくなる。
瑞枝「無理ないわね、でもみなさい。」
そう言うと瑞枝は部屋をコツコツと歩いて窓のブラインドをひいた。
“シャッ”
眩しい光がまっすぐ入ってきて思わず目を瞑る。
徐々に目を開くと…
祐希「な゙…んだよ、コレ…上から、ビル?」
それはまるでどこか自分のいるトコロとは別の世界をみているかのような光景だった。
天が地上になったような――
夕日のまぶしい橙や金色の光がそのビルの群れに降り注ぎ反射する。