この綺麗な空。
当たり前の日常。
当たり前の昼下がり。
楽しい青春が短く感じる。輝いている日常・・・ 空・・・。一筋に伸びた雲。・・・青春?
「俺は・・・?」
青春なんてしなくていい。それより青春なんてできない。親の言うとおり、後を継ぎ、それまでずっと勉強勉強勉強・・・ 「嫌だ・・・」
もう 何もかも面倒臭い・・・ そう思っていた時・・・
「うつ病ですね」
医師からの突然の診断。ここ2週間ろくに飯も食べていない俺を心配したらしく、親が病院に連れて来たのだ。
「うつ病には2種類ありまして、明るいうつ病と自殺に突っ走るうつ病がいるんです。彼の場合、自殺に突っ走るうつ病ですね。」
・・・自殺かぁ・・・
この日から始まっていた。辛いうつ病生活が。
学校に行くと、ざわざわ、いつもの通り教室も廊下も煩かった。苛立つ自分。本当は苛立っている自分が嫌なのかもしれない。今までこんなに苛立つ事は無かった。
我慢の限界。
「うるせぇ!てめーら ちっとは静かにしたらどうなんだ?!」
一気に巻くし立てる。
クラス、廊下までもしんとした。
一体俺は・・・ どうしちまったんだ・・・?
この物語は、小池 竜也 という少年の物語。