涙日和 -?-

W.N  2006-03-02投稿
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全て ウ マ ク
いくわけない。
あたしは今
何をしたらいい?思い出ばかり
つらいよ。

ー涙日和ー
・・Story?・・

今は梅雨。
ジメジメした空気に押しつぶされそうになる。
小学生の頃は、可愛らしい傘を手に持ち自分の傘が一番だと思っているのにわざと、友達と誉め合いっこなんかしたりしていた。
今は透明なビニール傘。
…成長したのかな。

『…はあ。』
思わずため息を漏らしたあたしは上野香織、今高校二年生。
なんとも憂鬱な気分でただ今登校中。
『雨恨むし。梅雨恨むし。ありえへんし!』そうあたしが一人で叫んでいると
『うるせっ。笑 独り言でけ-し!』と後ろで声がした。
振り向くとそこには、幼なじみの島田雄平がいた。
『雄ちゃん!いたの!?』
『いました、…はあって香織さんがため息をついたら辺から後ろにいさせて頂きました。』
『きもいよ、言葉が丁寧過ぎて。笑』
『きもいとか!誠意やんけ!』
…なんて他愛もない会話。
雄ちゃんは、高校生になっても真っ青な傘を使ってる。
皆が愛用のビニ-ル傘を、使ってるところは見たことない。
あたしは好きだった。たくさんの透明の中にぽつんと一つ、涙のようにある雄ちゃんの青が。

大好きだった。

そんなことを考えながら、ボ-っと歩いていると隣の雄ちゃんがふと口を開いた。
『…香織、遅刻かも!』

!!

『うえあ!?』
あたしは意味不明な言葉を発していた。

『走るぞ!』雄ちゃんはあたしの手を掴み、走り出した。
転びそうになりながら、あたしも必死に走った。

青い傘からチラっと見える雄ちゃんの背中。
大好きな人の手。

幸せかも。


結局あたし達は遅刻した。
担任には
『留年リ-チだ。』
と謎なイヤミを言われた。

…ハゲ。
不自然な髪型、カツラやろ。

言い返してやりたかった。
停学になりそうだったからやめといた。

ーブルブルッ

メ-ルが来たみたいだった。

From :雄ちゃん
Title :(無題)
Message:
大丈夫やったけ?
俺は、なんとか(;゚Д゚)朝言おうと思ったんやけど、もうすぐ沙夜が帰ってくるらしい。…なんか、どうしたらいいかわからんわ。


あたしは固まった。
携帯を持ったまま、何も考えられなかった。

せっかく雄ちゃんが忘れていたのに。


沙夜。



それは


雄ちゃんが


愛して愛して愛した元カノだった。


〃続



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