この道を行けば
争いの絶えない賑やかな国にたどり着くらしい。
正直行くか迷ったけど
僕の相棒
ラトの多大なる我が儘により
次の目的地はそこに決まったのだった。
「ねぇ、トト。」
「トトのお父さんとお母さんって、どんな人だったの?」
道を歩きながら、何気なしに聞かれた質問に、僕はどう答えていいか、戸惑った。
でも、やっぱり真実を話そう。
「もう、いないんだ。」
「じゃあ俺と一緒だね!」
そうだったんだ。
「いらっしゃいませ。本国では戦が勃発しており、危険な状態です。入国しますか?」
いつの間にか国に着いてしまったようだ。
この話の続きはまたの機会にしよう。
「入国します!」
僕が口を開くより早く、ラトが元気よく応答した。
心なしか目が輝いているような・・・
「き、君は!ラト君かい!?」
入口のおじさんは、驚いた様子でラトに質問した。