続・もう恋はしない?

じゅりあ  2007-06-22投稿
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好きだったし、付き合ってたって事は…。

「過去の事なんだ。俺、言ったよね、あの日…」

水嶋君の茶髪が揺れて、私は見とれるかのように、じっと見つめる。

「一緒にいて欲しい。…俺が今、一緒にいたいのは、水城ちゃんなんだよ」


そうだ、彼女って言葉をくれたのも水嶋君。
何で疑ったりしたんだろう。

彼を抱き締めたいと思った。

「好き…、水嶋君が好き」
私が駆け寄って、彼もそれに答えるかのように強く抱き締めてくれた。

いいんだ。過去に誰を想っていても、誰と付き合っていても…。
今、あなたがここに居てくれるなら、それでいい。

遠くでセミの鳴く声がする。
暑い日差しの中、汗の染み付いたシャツの感触さえ、愛しいと思えた―。






「あ…!」
別れ際、ハッと思い出して、口にする。
「どうしたの?」
キョトンとする水嶋君。

そうだよ!
「私、水嶋君のお母さんに会った事ない」

「えっ!?」
突然何事かと言う感じで驚いて、
「会いたい…?」
覗き込むように聞き返した。
「ずるい、千里ちゃんは知ってるのに…」

「ははっ!」
って何か笑ってる。
「わかった、今度会わすね☆」
そう言っていつもの笑顔を見せた。

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