ヤス#81

チャーリー  2007-06-22投稿
閲覧数[282] 良い投票[0] 悪い投票[0]

ヤス#81
ハヤトの頭から小さな光の玉が浮かび上がっていった。玉は大きくなり、ユウキの枝の上で姿を変えた。サトリだった。

「ヤスよ、やったのぉ。見事じゃった。ふおっ、ふおっ、ふおっ」「サトリのおかげです。ありがとうございました」
ヤスは深々と頭を下げた。
「サトリ様。何とお礼を申し上げたら良いのやら…」
「母様よ…良い息子を授かったものじゃ。大事にしてもらうんだよ。それにしても、艶やかしい姿じゃった。美しい姿じゃったぞ。ふおっ、ふおっ、ふおっ」
「まあ!お恥ずかしい」純子は顔を真っ赤にしながら、ヤスに寄り添った。
「ヤスよ…全てを知ったか」
「全て…俺がこの世に生を受けた意味がわかった」
「そうか…で、どうする?」
「言うまでもない。再び襲ってくるであろう魔性と戦う」
「うむ…母様は?」
「私の命はヤスのものです。神の御子に従います」
「よかろう…だが、先ずは一安心じゃ。暫くは平穏が続くであろう。二人とも息災で暮らせよ。ワシは姿を消す」
「サトリとはもう会えないのか?」
「ふおっ、ふおっ。会う時は、再び戦いの時じゃて…ヤスよ、鍛錬を怠るなよ」
ヤスはゆっくりと首をたてに振った。そして、純子をしっかりと抱きしめた。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 チャーリー 」さんの小説

もっと見る

ファンタジーの新着小説

もっと見る

[PR]
オーガニックハーブで
女子力UP↑↑


▲ページトップ