“彼”の視線が私を射ぬく。
シャワーを終えた“私”は
これから“彼”に抱かれる。
“彼”からの一方的な連絡。
一方的なセックス。
自分の馬鹿さ加減はよく分かっている。
“彼”の気持ちは“私”には向いていない。
それもよく分かっている。
気持ちの一方通行。
なぜなら“彼”には大切な
“彼女”がいるから。
一方的な行為を終えると
“彼”はいそいそとシャワーを浴び
大切な“彼女”の元へと
帰っていく。
「また連絡するから」
“私”は時々くる“彼”からのメールを涙を流し
ひたすら
ただひたすらに
待つ。
いつ晴れるかも分からない気持ちを抱えて。