「ありがとうございます。ラトを、助けてくれて。」
そう言い残し、玄関を飛び出した。
◆
「だめじゃないですか、秘密をばらしちゃあ。」
部屋の隅からあらわれた、受け付けの所にいた男。
男は銃を突き付ける。
おばあさんは無言のままだった。
男は一瞥もせず、おばあさんを撃った。
(ラト・・・あなたは・・・許してくれるかし・・ら・・・)
おばあさんが動かなくなったのを確認して、男は先程部屋を飛び出したトトを追った。