prologue…
クロス・ブラッド…
この人物が全ての元凶だった…
魔族とエルフそして我々人間…微妙な関係がこの世界の均衡をたもっていた。
しかし
我々の中で暗黙の掟があった…
ー種族外結婚ー
魔族は魔族と共に、エルフはエルフと共に、人間も例外では無い。だが…その掟を破ったものがいた。
魔族とエルフがその掟を破った。
既に二人は子供ができていた。
許される子供では無い…二人はわかっていた…だが産み、大切に育てた…そして二十年の月日が流れた。
だが平穏な日々はここで幕を閉じる…
人間に見つかった…
掟を破った者の末路は遅かれ、早かれ待つのは
ー死ー
夫婦は必死で命乞いをした。無駄だと分かっていても…子だけでもと願った。
だが
やはり無理だった。
無惨にも子の前で親は殺された。
子は必死で逃げた。生き延びるため、そして親の復讐のために…
そして十年の時が流れた。
彼は魔族の王となっていた。
そしてエルフ族にこうけしかけたのである。ー領土が欲しくないか?我々と共に人間を滅ぼそうー
エルフは馬鹿では無い、だが何を思ったか手を組、人間を襲った。そしてこの戦争は幕を開けたのである。
そして魔族の王の名はーブラッド・クロスー