不変 ?

 2007-06-29投稿
閲覧数[209] 良い投票[0] 悪い投票[0]

冬子は休暇の日数があまりに短いことに今更気付いていた。
結局、自分のやりたいことはわからず終いだった。またいつもの忙しく虚しい作業の中へと逆戻りだ。
忙殺されていればこんなバカな考えは浮かばなくてすむ。

やりたいこと。

冬子は直之がなんと言ってほしかったのかがわからなかった。
「・・・・」

冬子はいつの間にか眠ってしまった。


直之が店を閉める夕方頃には外は土砂降りの雨だった。
何とはなしに冬子に電話をかけてしまった。

「もしもし、冬子?」

「どしたの?」

「あの、俺・・・」

直之は続きがなかなか言えずに自分に苛立った。

「冬子の・・・・」

「ナッちゃん、ハッキリ言ってよ」

「俺、冬子が好きなんだ・・!え?」

電話は何故か切れていた。
どうやら冬子の携帯電話の電池切れらしかった。

また肝心なところで直之は気持ちを伝え損なってしまった。

あと一日で冬子は東京に戻っていくことを、直之は知らなかった。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 廻 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ